75期 3年 脇田秀悟

引退して最初に思ったのは、天王寺高校で、この75期10人で、野球できて良かったなぁということだった。天王寺高校で野球したことで出会えた先生方、OBの方々、先輩、同期、後輩、そのどの存在も、自分の、野球だけでない、人間的成長には欠かすことの出来ないものだった。幸せだなぁというのが第一の感想だった。

小さい頃から夢だった高校野球の舞台。満員の甲子園。何度も友達と足を運んだあの場所。そこに立って、アルプスから天王寺高校の吹奏楽部の演奏、生徒や保護者、OBの応援を背にうけて打席に立ち、守備につく自分を想像して眠りについた日々が思い出される。辛いことがあっても、苦しいことがあってもその想像が自分を奮い立たせた。しかしそこがあまりにも遠い場所であることを思い知らされた、そんな夏だった。一体あの場所に立つにはどれ程の努力、どれ程の思いが必要なのか、見当もつかない。しかし、それでも自分と同世代の高校球児達、49校、882人はあの舞台に立つ。その事実がより一層自分の悔しさをかき立てる。負けたあの試合、自分が凡退し続けた場面を繰り返し、繰り返し夢に見た。これからもきっと夢に幾度となく夢に出てくることだろう。今、負けた悔しさは、もうその人達に力負けしたくないという強い意志へと変わりつつある。この差を何としてでも埋めてやりたいと。どうにかそこのレベルに追いつき、追いこしたいと。この高校野球生活を忘れないでいることがきっと自分の今後の人生の糧になると信じている。

自分に関わってくださった先生方、OB・OG、保護者の皆さま、ありがとうございました。

これからも天王寺高校野球部を応援よろしくお願いします。

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