野球は我慢のスポーツである。守備、打撃、走塁、その全てに我慢が付いて回る。
ゴロは最後までボールを見る、バッティングは体を最後まで残す、盗塁は牽制で刺されないことが前提。一つの競技の中でこれほど我慢を強いるものも珍しいであろう。だからこそ、野球をするにあたっては同時に一人の人間として我慢強くならなければならない。精神的にも成長していかなければならない。「やりたいこと」のために「やりたくないこと」をやる。トレーニングがその好例だが、まず前提としてトレーニングそのものを好む人は多くない。しかし辛いことの対価には身体機能の上昇というご褒美が待っている。たとえどんなに苦しくてもそれが理想の体に近づく一歩であることは疑いようもない。また、努力の割に結果が合わないと思うかもしれない。努力の還元率は決して高くないがそれが努力しないことの理由にはならない。立ち止まっていい理由にはならない。繰り返すが野球は我慢のスポーツである。耐えて耐えて耐えて、そして成功するものなのである。きっと社会に出てもそういうものなのであろう。
ここまでお世話になった保護者並びに先生方、また先輩や後輩数え切れない人々の支えの上で野球をさせてもらいました。感謝の言葉しかありません。
後輩諸君、人生とは山あり谷ありである。その僅か2年半という短い高校野球生活を果てしなく長いものと錯覚するくらいに
濃密な時間を過ごしてほしい。時には、もうダメ…なんて事は山ほどあるだろう。何度でも言おう、努力の還元率は決して高くないがそれが努力をしない理由にはならない。何度転んでも立ち上がれ。前を向け。野球は下を向いてやるスポーツではない。努力の先の活躍に、期待している。